Generic通信 #01 ― 2026年4月
「ジェネリック化粧品」という
名前に込めた想い
ジェネリック化粧品 代表・新津
はじめまして。ジェネリック化粧品 代表の新津です。
今日からスタートする「Generic通信」では、商品がどのように生まれているのか、その裏側をお届けします。
第1回は、そもそもなぜ「ジェネリック化粧品」という名前にしたのか。ちょっと長くなりますが、創業の話からさせてください。
美容師だったわたしが化粧品をつくることになった理由
わたしはもともと美容師としてサロンで働いていました。
そこで扱う「専売品」は、本来サロンでしか買えない商品です。しかし実際には、ネットで同じものが普通に売られている。
それが最初の違和感でした。
「だったら自分で、本当にいいものを、
まっすぐ届けられるブランドをつくれないか。」
そこからヘアケアで化粧品市場に参入して、さらに大きな壁にぶつかりました。化粧品の価格構造そのものです。
化粧品の「値段」は、何でできているのか
化粧品の価格の多くは、中身ではなく広告費・パッケージ・流通コストで構成されています。テレビCM、百貨店、豪華な箱——そのすべてが価格に含まれ、最終的に負担するのはお客様です。
「ブランドやパッケージにこだわらなければ、
高品質な化粧品をもっと身近なものにできるのではないか。」
この考えが、ジェネリック化粧品の原点です。
商標取得に2年半。「ジェネリック」を名乗る覚悟
お薬の世界に「ジェネリック医薬品」という仕組みがあるように、同じ考え方を化粧品でもやりたい。そのコンセプトをひと言で伝えるために、「ジェネリック化粧品」という名前を使いたいと考えました。
2020年、商標取得に動き始めました。でも、これが想像以上に難航しました。
商標取得は通常半年のところ、2年半かかりました。何度も修正と再申請を繰り返し、諦めかけたこともあります。
でも、この名前がなければ事業の意味がない。「ジェネリック化粧品」という言葉に、品質と価格を両立するという約束を込めたかったのです。だから最後まで粘りました。
2021年、ようやく「ジェネリック化粧品」「ジェネリックコスメ」の商標を取得。同年8月にジェネリック化粧品株式会社を設立しました。
最初の化粧水。甲府の小さな会社から
2021年12月、最初の製品であるGCフェイシャルエッセンス(化粧水)の販売を開始しました。
酒造りにも使われる酵母を培養・発酵して得られるガラクトミセス培養液を主成分に、美容成分を80%以上配合。ナイアシンアミドも入れた、わたしたちの「発酵コスメ」の第一歩でした。
場所は山梨県甲府市。従業員10人にも満たない小さなスタートアップです。
当時はOEM——他社の工場に製造を委託するかたちでした。でも、やっていくうちにOEMの限界を感じ始めました。製造コストの上昇、スケジュールの制約、処方の微調整がすぐにできないもどかしさ。「自分たちで作れなければ、理念は絵に描いた餅で終わる」。そう思い始めたのが、自社工場への一歩でした。
自社工場をゼロから建てた話
工場を作る。言葉にすると簡単ですが、実際はゼロからのスタートでした。
資金がない。実績の少ないスタートアップに、何千万もの設備投資を支援してくれる人はなかなかいません。何度も事業計画を書き直して、理念を説明し続けました。
場所がない。化粧品製造に適した立地を探すのにも時間がかかりました。周辺環境、物流、法規制の適合——条件をクリアする物件は簡単には見つかりません。
ノウハウがない。クリーンルームの導入、調合・充填・包装・洗浄の各工程を分ける専用部屋の設計。全員が初挑戦で、調べて、試して、失敗して、やり直しての繰り返しでした。
転機になったのは、ある化粧品開発者との出会いです。調合技術と豊富な開発経験を持つその方との出会いが、わたしたちの製造の可能性を一気に広げてくれました。
2023年9月、約1年の準備期間を経て自社工場が稼働。研究・開発・製造・販売まで一貫して自社でコントロールできる体制が、ようやく整いました。
令和の虎に出て、5000件の注文が来た話
2024年2月、YouTube「令和の虎」の通販版「Tiger Funding」に出演しました。
「デパコス級の品質の化粧品を、コンビニ価格で」——そう話したとき、虎(投資家)の方々から驚きの反応をいただきました。
放送後、注文は一気に5000件を超えました。
正直、工場のキャパシティを完全に超えていました。スタッフ総出で24時間体制の製造ラインを稼働させ、全員が交代で充填・梱包を回しました。寝る間もなく走り続けた数週間。お客様をお待たせしてしまった申し訳なさと、それでも全部届けるんだという必死さが同居する日々でした。
当時ご注文いただいたお客様には、発送までお時間をいただいてしまい、ご不便をおかけいたしました。それでもお待ちいただき、商品を手に取ってくださったことに、心より感謝しています。
この経験がきっかけで、工場の人員を増強し、工場長を配置し、役割分担と品質管理体制を本格的に整備しました。小さなチームが、ようやく「組織」になった瞬間だったと思います。
美容成分80%→94%。リニューアルの裏側
自社工場を持ったことで、既存商品の改良がすぐにできるようになりました。
化粧水(フェイシャルエッセンス)は、美容成分の配合率を80%から94%に引き上げました。原料の匂いが変わるので香料もゼロベースで見直し。温度・湿度に影響されやすくなる高成分化の課題を、工場の品質管理でクリアしました。何度も試作を繰り返し、品質と使い心地の両立に時間をかけました。
美容液(フェイシャルアドバンスト)は、ビタミンC誘導体を新たに配合し、容量を30mLから50mLに増量しました。これはお客様からの「3点セットの中で美容液だけ先に減る」という声がきっかけです。3点をバランスよく使い切れるように——お客様の実際の使い方に合わせた設計変更でした。
「2回目以降ずっと半額」の本当の理由
化粧品のサブスク(定期便)には、業界の「お約束」があります。初回を大幅に安くして、2回目以降で回収する。解約しづらい仕組みにする。
わたしたちは逆をやりました。初回は定価、2回目以降ずっと半額。
「初回が高いと手が出しにくくない?」と聞かれます。でも、本当に試したい人は定価でも買ってくれる。そして、続けてくれた人にこそ恩返しがしたい。スキンケアは続けることで意味があるものだから。
この仕組みのおかげで、無理な初回割引のための広告費をかけなくて済む。その分を中身の品質に回せる。結果として、定期便の月次継続率は96%をいただいています。この数字が、一つの指標になっていると考えています。
フルラインが、ようやく揃いました
2021年12月の化粧水から始まり——
- 2022年〜導入美容液、美容クリームを追加
- 2025年8月クレンジングオイル(GCプレミアムオイル)発売
- 2026年3月洗顔フォーム(GCフェイシャルウォッシュ)発売
落とす → 整える → 保湿する。
製品は「発酵」とナイアシンアミド※を軸に設計しています。スキンケアの基本となるフルライン5製品が、創業から約4年半でようやく揃いました。
※整肌成分
ただ、これはゴールではなく、ひとつの通過点だと考えています。
これからも「本当にいいものを、まっすぐ届ける」という想いのもと、製品づくりを続けていきます。
次回のGeneric通信では、このフルラインの最後のピース——フェイシャルウォッシュの開発の裏側をお話しします。
ジェネリック化粧品 代表取締役 新津和也